032 口を大きく開けると顎が痛む(顎関節痛)
東京都江東区豊洲にお住まいの30代女性デスクワーク
以前から、口を大きく開けると左顎に違和感があった。痛みが出始めたのは半年前からで、だんだん悪化してきた。1か月ほど前、食事中に大きく口を開けると左顎に強い痛みを感じる。その後から顎を動かすとゴリゴリ音がする。総合病院の口腔外科を受診すると骨には異常がないが、あまり痛みが続くのであれば外科手術をした方がよいと勧められる。手術は嫌なので口を大きく開けずに生活している。
来院時、口が開けられないわけではないが大きく開けると左顎関節に痛みがある。大きく開けなくても顎を動かすと両顎にゴリゴリと音がする。触診をすると顎の筋肉が硬く特に左顎が緊張していた。続けて頚椎(首の骨)の触診をすると前後のカーブがなく、首の筋肉にも硬い緊張があった。まず、首のバランスを調整して正しいカーブを取り戻す。その後、顎の周りの筋肉にアプローチ。首の前後のカーブや左右のバランスを診ながら、顎を開けてもらい調整していく。主に顎、首ともに左側の筋肉を緩め調整する。初回は痛みが少し残るものの軽減。約4回で痛みは消失し口を大きく開けられるようになる。首の状態に影響を受けるので脊柱(背骨)の調整も同時に行い、日常生活の姿勢もケアしながら継続して施術を行う。
コメント:物を咬む時に使う咀嚼筋(咬筋群:こうきんぐん)の緊張が強く、特に左側は口を開ける時に緩まなければならない筋肉が緊張した状態でした。これにより左顎の関節はロックがかかった状態になり口を開ける動作を妨げていました。筋肉の緊張を取り除く事で口は開けやすくなりましたが、この方は首にも大きな歪みがあり、影響を強く受けていましたので首のバランスも同時に調整していきました。このように顎関節も首や背中といった脊柱(背骨)の影響を大きく受けます。日常生活でのクセや姿勢が原因をつくっている事も多いので注意が必要です。