047 五十肩と診断を受けて来られた
千葉県浦安市にお住まいの50代男性タクシードライバー
約1か月前、趣味の野球でバントをした際に左肩に違和感を覚えた。強い痛みがあるわけではないが柔軟体操やストレッチ時に肩が動かしづらく、その後、左手でサイドブレーキを引く時と、駐車券を中央コンソールへしまう動作で痛みが現れる。整形外科を受診すると五十肩と診断され、そこで指示された肩の体操を行っているが、あまり改善せず、就寝中にも痛むようになった為、来院された。
来院時、検査及び観察をしていくと肘を前にもってくる内旋と肘を曲げながら後ろに引く伸展がしづらく、その動作時に肩の中の方で少し痛みを感じる。また、右肩と比較して動きの制限がみてとれる。状態は肩関節がやや前内方へ変位していて、周辺の筋肉の緊張が高い。肩関節周辺の筋緊張を緩めながら、関節の正しい可動をつけていく。2回の施術でやや動きの制限があるものの痛みは消失。前側の大胸筋の緊張が強く、後ろへ引く大円筋、広背筋が弱化していたので、大胸筋ストレッチと肩を後ろに引くエクササイズを自宅で行ってもらう。4回目の施術後に動きの制限も改善した。
コメント:この方は野球で痛めたと考えられる為、五十肩というよりは外傷が原因の肩関節障害と言えます。五十肩、四十肩とは、関節や関節周辺の筋肉・腱に炎症がおこり、動作時に痛みが出たり、動作そのものができなくなる症状の総称として使われる事が多く、場合によっては炎症部に石灰沈着などが起こる事もあります。整形外科で指示された体操は肩を大きくグルグル回すものだった為、この方にとって良い動作と悪い動作とが行われており、なかなか改善しなかったと思われます。この方は肩が前方に歪んでいたので肩を前へ引っ張る動きやストレッチはかえって悪化させる可能性がありました。左肩を下にして寝るクセを仰向けで寝るようにアドバイスしたところ、就寝中の痛みもなくなりました。また運転が仕事という事で日常的に背中が丸くなり、肩が前にゆがみやすい事も改善を遅らせていたので姿勢改善の施術とアドバイスをしました。カイロプラクティックでは、状態を細かく把握して、原因を探り、その方に必要な施術を行います。