052 変形性股関節症
東京都江東区豊洲にお住まいの60代女性主婦
2年前に右の股関節が痛くなり歩行も辛くなる。整形外科を受診すると変形性股関節症と診断されリハビリを始めた。3か月ほど続けるが痛みに大きな変化はなくカイロプラクティック院に通院すると痛みは消失し歩行痛も改善した。その後、私用や引越しなどもあって通院できなくなり、そのままにしていると徐々に痛みが出てきてしまい当院に来院された。来院時、痛みの為、座位から立ち上がり一歩目が踏み出せなかった。
可動検査では、右の股関節はどの方向に動かしても痛む。力を抜いてもらう他動運動では、屈曲(膝を胸に近づける)と外転(足を外に開く)で強く痛む。立位の姿勢検査でも、股関節が伸びず膝をやや曲げた状態で立っていた。左足を軸にして身体を揺らしながら右足をひきずるように歩行していた。施術は股関節の動きを確認しながら、硬くなっている筋肉を緩め、股関節を少しずつ動かす。その都度、立って歩いてもらい良い状態の位置を確認していく。これを繰り返し安定した股関節の位置を探していく。同時に股関節に負担がかからないように、腰部、背中にもアプローチする。間隔を空けずに継続して施術を行う事で、痛みは改善し歩行も楽になった。歩きはじめる時に股関節ではなく筋肉に痛みが出る事があるので、間隔を空けながら施術を継続する。
コメント:レントゲン画像による股関節の状態を確認できませんでしたが、関節可動域検査をしながら痛みを聞き、状態を把握していきました。カイロプラクティック的見地から大腿骨(モモの骨)の受け皿となる寛骨臼蓋(骨盤の受ける側)が浅いと思われました。当初は股関節に体重をかけられるように施術を行いましたが、良い状態が持続できない為、股関節の牽引を繰り返しながら体重をかけられるように施術したところ改善しました。関節は体重を乗せた時に適当な圧力がかかる必要がありますが、同時に関節腔とよばれるスペースがなければ正常な働きをしません。変形性関節症の場合、その方によって状態が異なる為、症状や関節の状態に合わせた施術が可能なカイロプラクティックは有効な施術と言えます。