063 自転車に乗っていると頭痛が出てくる
東京都江東区東雲にお住まいの40代男性デスクワーク
趣味でスポーツタイプの自転車に乗っている。休日には1日50km以上走ることもある。長く自転車に乗ったあとは、首が痛くなり後頭部からこめかみにかけて頭痛が出る。また乗車中、手がしびれることもある。通勤で20分位自転車を使うこともあるがその時は頭痛は出ない。普段はデスクワークで慢性的な肩こりがあり、ひどい時は頭痛が出ることもある。最近、自転車に乗ったあとは必ず頭痛が出るので心配になり来院された。
来院時、首の可動域検査では、首が痛み大きくは動かせない。その他の頚部整形外科検査は陰性。ストレートネックであり、正常な首のカーブ(前彎)が消失。後頭部の筋肉の緊張が強く、座っていると顎が上がってしまう。首から肩、背中へかけての筋肉の緊張も強い。まず、頭痛の原因と考えられる後頭部の筋緊張を緩め、頚椎を矯正していく。ストレートネックの一因である胸椎の猫背(過度な後弯)も合わせて矯正。背中全体で頭を支える状態に回復させる。初回の施術で首の痛みは改善。継続して施術を行い、2週間後には自転車に乗った後の頭痛も消失した。時々、手のしびれが出るのとデスクワーク時の慢性的な肩こりがあるため、経過観察をしながら施術を継続する。
コメント:自転車の種類にもよりますが、乗車姿勢は背中が丸くなりやすく前を向くためアゴをあげる姿勢になるため、首や後頭部に負担がかかります。また手首や骨盤などにも影響がでやすいため、長く乗車する時は注意が必要です。今回のようなケースは日常から首や後頭部に負担をかける姿勢があり、自転車に乗るときの姿勢がさらに大きな負担を与えていたことで頭痛につながったと思われます。まずは日常生活で負担をかけないこと、そして自転車の乗車前の準備運動と乗車後のケアを行うことで症状を防ぐことができます。今回は長時間スポーツタイプにおけるケースでしたが、乗り方によっては他のタイプの自転車でも十分、様々な症状が出る可能性があります。