090 左手のしびれ(胸郭出口症候群)
東京都江東区豊洲にお住まいの30代女性デスクワーク
デスクワークのため、慢性的な肩こりに悩まされている。1週間前から何となく手にピリピリしたしびれを感じるようになり、3日前から左腕全体が重くなり左手のしびれが強くなった。朝はましになっているがデスクワークを続けていると強くなり、夜の方が辛くなる。5年前にも一度同じようなことがあったが、その時はいつの間にか治まっていた。
来院時、頚椎の可動域検査では特に問題はなく、筋力検査は陰性。ただし胸郭出口の整形外科検査では陽性であったため、頚椎神経根性の問題ではなく胸郭出口症候群によるしびれと判断した。バランスはご本人も認められていたが、猫背が強い前傾姿勢で顎が上がった姿勢であった。施術は、胸椎のゆがみを矯正しながら、鎖骨、第一肋骨の動きを改善させ、胸郭を正しい状態により回復させた。はじめの2回は変化が少なかったが、3回目の後にはほとんどしびれは感じなくなった。症状の安定と肩こりの改善のため、施術を継続しているが、負担と思われるデスクワーク時の姿勢には十分気をつけるようにアドバイスし、しびれの再発防止につとめてもらっている。
コメント:この方の猫背姿勢は、手や腕にいく神経や血管の通り道を狭くして、神経と血管の流れを悪くしていました。その結果、左手にしびれがいっていたと思われます。よって、猫背の矯正と通り道である鎖骨や第一肋骨付近の調整を行うことで改善しました。症状は左手や腕にありましたが、この方の根本原因は猫背による前傾姿勢が強かったことです。デスクワークの方には負担のかからない正しい姿勢を理解して実行してもらう必要性があります。症状がない方でも悪い下地はできあがっている可能性があります。一度、デスクワーク時の姿勢を確認してみてください。