093 仙腸関節痛
東京都江東区塩浜にお住まいの40代女性デスクワーク
以前から腰痛もちであった。今年に入ってから腰痛がきつくなる機会が多くなり、先週から右腰とお尻のあたりに痛みが現れた。いつもではないが、動作時にズキッとくることがあり朝起きると腰が固まっていてしばらく動けない。座っていて立ち上がる時や物を拾う時などに痛みがでることが多い。
来院時、前屈、伸展運動で右腰あたりに痛みがあった。歩行動作などでは問題なく、動作をし始める時に痛みが出る。各種検査、姿勢チェックをしたところ、右の仙腸関節という骨盤の関節に動きの悪さがある。姿勢は反り腰が強く、背中の上の方が猫背になっていた。脊柱というわれる背骨のカーブが崩れて仙腸関節に負担がかかっていると予想した。施術は、お尻周辺の筋肉を緩め、仙腸関節を矯正。さらに背骨のカーブが正しく働き神経の流れが改善するように胸椎、腰椎を矯正する。3回目の施術後には、動作時の痛みもなくなり、起床時の腰の固まる感じもなくなった。
コメント:この方のケースでは、仙腸関節に痛みが現れていましたが、この関節が直接ダメージを受けたというよりは、不良姿勢から胸椎、腰椎の機能不全が起こり、大きな負担がかかってしまったと思われます。病気や外傷などの原因がない場合、二次的な問題として症状に現れていることが多く、根本原因を探る必要があります。はじめに問題となった原因を見つけ、全体が機能しているかをみていく必要があるのです。ちなみに仙腸関節は重要な関節です。人間が直立二足歩行を機能的にできるのはこの関節が正しく働いているからです。一部では動かない関節という考え方もあるようですが、カイロプラクティックでは重要な関節と捉えています。片足に重心をのせる、座っている時に足を組む、反り腰や猫背などの姿勢は、仙腸関節に負担をかけやすくなるので気をつけてください。