105 口をあけた時のあごの痛み (顎関節症)
東京都江東区有明にお住まいの30代女性主婦
2週間前から、口を開けると右顎が痛む。何もしていなければ問題はないが、食事中や歯を磨く時に気になる。ここ2~3日、痛みが強くなったため来院。何年か前にも痛くなったことがあったが自然に良くなった。以前、歯科医院で顎関節症と言われたことがある。来院時、口をあけると右顎に痛みがありました。顎関節の動きを確認すると、左右の運動バランスが崩れています。さらに頚椎にも前後と左右のゆがみがありました。頚椎のゆがみを矯正し、顎関節周辺の筋肉を緩め、バランスを矯正しました。初回施術後は口が開けやすくなり、痛みが残るものの軽減しました。その後、5回の施術で痛みは消失しました。
コメント:顎関節は、下顎骨(かがくこつ)という骨が頭蓋骨(とうがいこつ)にぶら下がっています。首のバランスが崩れ、頭蓋骨が傾くと下顎骨は同じように傾くのではなく、重力に対して真下にぶら下がろうとします。これにより、左右の顎関節にはズレが生じてきます。もちろん筋肉がついているため急激にズレるわけではありませんが、微妙な変化が少しずつゆがみへとつながります。顎関節の運動の軸は頚椎にあります。よって頚椎がゆがむと、必然的に顎関節にはズレと負担が生じる可能性が高くなります。今回のケースも頚椎のゆがみが根本原因と思われますが、おそらく長年の蓄積による問題です。よって、今後も頚椎の状態をケアしていく必要があります。頚椎を不安定にさせる要素は、やはり姿勢です。特に座位時の姿勢、寝方には注意が必要です。口を開けると顎関節に違和感がある方、写真をとる際に傾きを指摘される方、座ると顎が前に出てしまう方、ストレートネックの方、首をパキパキ鳴らしてしまう方などは顎関節の問題を引き起こす可能性のある方です。実際に痛みが出ていなくても予備群といえます。気になる方は早急に対処しましょう。ご質問などは遠慮なくお尋ねください。