137 カイロプラクティックで改善しなかったケース3 (五十肩)
東京都江東区豊洲50代男性デスクワーク
2年前、右肩に痛みが出始め、その後、腕があがらなくなる。整形外科では五十肩と言われ、痛みどめを処方された。痛みどめはあまり効かず、その後は良くなったり悪くなったくり返している。今回は、先週から痛みが強くなり、じっとしていても痛む。
可動域検査などの結果から、カイロプラクティックの施術が有効であると判断しました。特に、腕を挙げていくための棘上筋とよばれる筋肉や三角筋を正しく働くように施術を行ないました。初回施術後は痛みが大幅に軽減して、3日目の施術までに少しずつ可動範囲が広がりました。ところが5回目では痛みが再発してしまい、それ以降は良くなったり悪くなったりを繰り返しました。ご本人の意向もあり10回目まで施術を継続しましたが、大幅に変化をすることがないため、一旦、施術を中断する提案をさせて頂きました。
今回のケースは、可動域が拡がったことで痛みの症状も改善しましたが、それゆえに動かすことで再び炎症が起きてしまった可能性があります。五十肩のような症状は肩関節での正しい動きが必要ですが、それを取り戻すための動作が無理な力を働かせ筋肉の腱に負担をかけてしまい、再発につながったと予想します。よって、徐々に動かすことが必要であり、施術のペースや動かし方を工夫する必要があったと考えます。
コメント:四十肩、五十肩に対するカイロプラクティックの施術は、基本的には有効ですが、ケースによっては難しいこともあります。特に炎症が続いてしまっているケースでは、予後があまりよくありません。なぜなら、炎症はカイロプラクティックの施術で抑えることはできません。炎症性と判断した場合は、安静にして頂いて、痛みが落ち着いた後に施術を行ないます。したがって、炎症があるうちは無理に動かさないことが必要です。ただし、炎症性が原因ではない四十肩や五十肩には有効にはたらく可能性が高いと思いますので、違和感など早期の場合や痛みを伴わない、もしくは痛みが少ないケースなどには慎重に対応していきたいと思います。ご質問、ご不明な点は遠慮なくお尋ねください。