153 ぎっくり腰(腸腰筋の緊張)
東京都江東区東雲にお住まいの40代女性講師
数ヵ月前から、身体の異変を感じていた。両足に体重がかからず、左の腰周りが固まっている感じがしていた。2週間前からは、右足の股関節に軽い痛みが現れた。そのような状態で生活していたところ、床に座っていて立ち上がろうとした瞬間に右腰にビリッと電気のような痛みが走り、その直後から腰を伸ばせなくなった。安静にしていると、ましであるが動作をしようとすると強く痛む。歩行もゆっくりにしか歩けない。
来院時、身体が左側に傾いていました。どの動きでも左腰に痛みが現れ、腰を固めた状態で何とか動けるという状態です。問診から、内科的な問題はないと判断し、整形学検査は実施可能なものだけを行いました。その結果、腰椎の可動制限による筋肉の捻挫と判断して施術を行ないました。左側の腸腰筋とよばれるインナーマッスルがかなり強く緊張していたため、まずはこの筋緊張を緩和させることからはじめました。さらに、左腰部、左股関節周りの筋緊張を緩和させ、右腰椎の可動制限を矯正しました。施術後は身体が起こしやすくなり、回数を重ねることで徐々に右腰の痛みは緩和し、6回目の施術後には問題のない状態に回復しました。
コメント:今回のケースは腰椎の関節の機能不全が原因と思われますが、何よりも身体に異変を感じていたにも関わらず放置していたことが状態を深刻化させてしまいました。両足に加重ができない状態を放置していたため、負担はもちろんのこと負担をかばうことで、より大きなゆがみが生れてしまいました。特に左側の腸腰筋はかなりの緊張状態を強いられていたようで、この緊張が緩和するだけで動作もスムーズになりました。状態を悪くしてしまうパターンは2つあります。1つは痛みがあるにも関わらず根拠なく動かしたりストレッチをすることです。もう一つは、異変に気がついているのに放置している状態です。今回は放置が悪化の原因を思われます。異変は身体からのサインです。このサインが現れた際には、早急に対処をしましょう。身体のバランスの異変があった場合は、筋骨格系における専門であるカイロプラクティックの施術を受けてみてください。