170 キャッチボール時の肩と腕の痛み

東京都江東区塩浜にお住まいの小学生の野球少年

小学2年生。毎週末、野球チームに入ってプレイをしている。ここのところ、ボールを投げると右肩から腕の外側に少し痛みを感じることがあるとのこと。それ以外は特に問題はない。最近はキャッチャーをやっているため、座った状態から投げることが多い。

少年野球豊洲

可動域検査においては、特に問題はなく、タオルを持ってシャドーピッチングをやってもらうと、少しだけ右腕の外側に痛みがありました。肩甲骨を含めた肩関節の動きを確認していくと、肩甲上腕関節および胸椎の動きに可動制限があったため、肩関節周囲の筋緊張を緩和させ、矯正を行いました。施術後は、シャドーピッチングでも痛みはありませんでした。姿勢の悪さが胸椎とよばれる背骨の動きを悪くし、肩甲骨をうまく動かせていない状態でしたので、日常生活での姿勢に気をつけることと身体全体を使ってボールを投げるようにアドバイスをしました。1か月後に来院した際には、その間、痛みは現れていないとのこと。再発防止および競技パフォーマンス向上を目的としたケアを継続しています。

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コメント:今回のケースは、いわゆる手投げになっていたことが肩や腕に大きな負担をかけていたと考えます。姿勢の悪さから、背中と肩甲骨を使えない状態で繰り返しボールを投げる運動は肩関節に大きな負担を強いていました。またキャッチャーということで座位でボールを投げることも影響していたと予想できます。身体全体を大きく使って投げることができない状況が肩や腕に過度な負荷をかけていました。子どもということで骨はもちろんのこと筋肉も成長段階であり、過度な負荷は影響が大きくなります。この時期は、負荷をかけるような運動よりも、身体全体を使って正しい動きを習得することを目的としたトレーニングをすることが良いと思います。それが、将来的に故障のしづらい身体をつくります。負荷をかけたトレーニングは身体が成長してからでも遅くありません。無理な運動は、スポーツ障害へとつながりますので、早めに対処していくことをお勧めします。子どものスポーツによる問題なども、遠慮なくご質問ください。