171 水泳時の右肩の痛み
東京都江東区豊洲にお住まいの高校生部活と水泳クラブ所属
幼い頃より水泳を続けていて、現在は強化選手として練習と競泳に励んでいる。疲労が溜まると左腰部に張り感を覚えることがある。今回はさらに水泳時に右肩に痛みを感じるようになったため来院。
来院時、水泳のクロールと同じように腕を後から回す動きで、動かせないわけではないが痛みを感じるようでした。肩関節および周辺の状態を確認すると、上腕骨の前内側へのゆがみと棘下筋に緊張がありました。また、脊柱の後弯が強く、いわゆる猫背でありました。はじめに腕を挙げていく筋肉である棘下筋の緊張を緩めると、それだけで腕を回す際の痛みはほとんど気にならないくらい軽減しました。腰部の左右の問題を含め、猫背および肩関節の調整を行い、下半身と上半身の連動した動きを取り戻すように施術を行ないました。数回で症状は改善したため、悪くならないためのメンテナンスと水泳時のパフォーマンスをあげることを目的とした施術を継続しています。
コメント:スポーツ選手であっても一般の方でも身体の基本動作は同じです。競技によっては部分的な強化が必要になることもありますが、症状が現れている場合は基本動作に問題が起きていることがほとんどです。今回の彼の場合もそうでした。猫背が強く、背中がうまく使えていないため機能低下が起きていました。分かりやすく言えば腕の力で泳いでしまっている状態です。水泳に限らず、スポーツにおいても身体全体をうまく使えていることが、パフォーマンスをあげ、さらにはケガをするリスクを下げます。もともと意識の高い彼は、今では姿勢に気をつけてチャレンジしています。子どものうちの運動は特に関節の動きが大切です。接触プレーなどの外傷がなく症状が現れているケースでは、日常生活での姿勢が大きく影響していると臨床経験上、強く感じます。スポーツなど運動を積極的にやられているお子さんをお持ちの方は、是非、日常生活での姿勢に気をつけてあげてください。ご質問などはお気軽にどうぞ!